バブル終了→株式売却シグナル、って、要は何を言っているのか。

まあ、いろんな見方が交錯していますが、今、「生成AIバブル」が始まっている、と、見る向きもあるわけです。

 

で、BofA Merrill Lynch Global Reserch の、マイケル・ハーネット氏が、4つの株式売却シグナルが点灯するまでは、強気でOK、と言っている。

 

・米国10年債の実質金利名目金利-インフレ率)が 2.5%を超えたとき
・ブル・ベア指標が Extreme Bullish となったとき
 ベア(熊)っていうのは、攻撃するとき、上から下に腕を振り下ろしますね。
 ブル(牡牛)っていうのは、攻撃するとき、下から上に角を突き上げます。
 Extreme Bullish っていうのは、市場参加者の大半が、株価が上がる前提で強気に買いモードになっている、という状態ですね。
・実績PERが25倍を超えるとき
 実績PERというのは、未来予想ではなく前期実績を元にした株価収益率=株価÷1株当たり純利益、ですね。
 未来予想ベースのPERは、予想PER、といいます。
FRBが利下げ準備を完了したとき

 

これ、何を言っているんでしょうか、という話です。

 

身も蓋もない話になりますが、投資の中上級者は初心者をカモって儲けるタイミングですよ、と言っています。

 

今、バブルが始まっていて、株価は既に割高になっていますが、今後、投資初心者が株高につられて(今から参入してもきっと儲かるんだと思って)わらわらと市場に参入してきますんで、それら初心者をカモって儲けるには、まだ市場に踏みとどまって、撤退を遅らせたほうがトクじゃないですかね、
ってことです。

 

投資初心者は、米国10年債の実質金利が高いかどうかなんて気にしないし、ブル・ベア指標も気にしないし、実績PERも気にしないし、FRBの利率が高い時期にある、ぐらいは辛うじて知っている、ぐらいの投資リテラシーレベルで、一番遅れて市場に入ってくるので、自分たちが今持っている株のお値段がもっと上がったところで、初心者層に売りつけて撤退するのが、一番儲かりますよ、と。

 

バブルが始まって、いつか弾ける、という世界観に立つと、短期的にはゼロサムゲームで、誰かが儲かった分、誰かが損をする、という、人から人へとお金の移動が起きているわけで、麻雀上級者と麻雀初心者が、一緒に麻雀をしている状況と同じ、っていう、まあ、なんでしょう、生き馬の目を抜くようなものの見方、ってのは、厳然として、あるんですよね、と。

 

投資初心者に、こういう時期は気をつけましょうね、と言うわけではない、というところが、ある意味面白いところ、ではありますね。

 

でも、実質金利って何?とか、ブル・ベア指標って何?とか、株価収益率って何?とかいうレベルにある、と思い当たることがある方は、こういう時期は、本当に気を付けたほうがいいですよ。
投資することが良くない、と言っているわけではなくて、徐々に場慣れしていきつつ、投資にまつわる基本的知識も一歩一歩身に着けていったほうが、やっぱり良いですよね、という話です。

 

ではでは。