新NISAの枠外(つまり、特定口座)でも投資信託商品を買っている方も少なからずいらっしゃるかと思います。
特定口座では、売却益が出ますと、即座に約20%、税金が徴収されますよね(厳密には、証券会社が税金を支払う手続きをまるっと代行してくれている、ということで、ラクチンでありがたい仕組みでもあるわけですが)。
この20%、というのが、何度も利益確定を積み重ねると、けっこうバカにならないロスになってしまうので、それを回避する小技のご紹介です。
まず、売るときではなく、買うときから、一工夫仕込みます。
ほとんど同じ値段の動きをする、2つの投信商品(以下、商品Aと商品B、とします)を、ほぼ同額、一緒に買い、積み立てていく、ということをします。
たとえば、
・eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
と
・eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
とか、
・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
と
・eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
とか、
・イーストスプリング・インド・コア株式ファンド
と
・iFreeNEXT インド株インデックス
とかとか、そんなかんじで。
で、ある程度積み立てていって、なんか、けっこういいかんじに含み益が出てきたから、全体の1/4 とか、半分とか、売って利益確定したい、となったら、
「商品Aはそのままにして、商品Bだけを売って利益確定させる」
ということをします。
まだ、この時点では、なぜこの方法がよいのか、実感がわかないかも、です。
利益確定しても、まだ残りの投信商品は、持ったままですよね。
今後の株式相場の値動き次第で、さらに積み立てて増やしたい、と思うかもしれません。
そのときに、利益確定させなかったほうの、「商品A」のほうに、追加で積み立てていくのです。
そして、それ以降、売るときは商品Bから売っていって、追加で買い増しするときは商品Aを買っていく、とやるわけです。
そうすると、商品Bを売って利益確定させたときに自動的に徴収された売却益の20%の税金分を、全くロスせずにすみます。
「同じ器」で、売ったり買ったりを繰り返すと、売った後(ここで税金とられる)に、買い増しすると、とられた税金分、損するんですね。それだったら、後で買い増した金額分、もともと利益確定せずに、そのまま持っていればよかった(そうしたら、税金とられずに済んだ)、ってことになるわけです。
これは、類似商品を2つ持って、売るときは商品Bを売り、買い増すときは商品Aを買う、とすれば、売ったときに取られた税金分を、その後積み立てたお金の運用で取り返す、なんていう無駄を回避できてしまうわけです。
なんか、すごくシンプルなことしかしていないので、騙された気分になるかもしれませんが、
「売ったときの売却益の20%を税金としてとられて、それを後で積み立てたお金の運用で取り返す」
っていうロスは、何回も積み重ねると、本当にシビアに資産の増え具合に効いてきますんで、
ぜひこの小技、活用してみてください。
ではでは。