コモディティ系投信商品あれこれ

投資強者は、米国株の暴落や調整局面になる可能性あり、と読んだとき、
・資産全体の中で、株式の割合を低め、債券と現金と「コモディティ」の割合を高める。
って別記事で書きましたが、

 

コモディティ」を買う、といっても、一般の小口の個人投資家が比較的買いやすい商品っていうと、やっぱり、投資信託の形で販売されているもの、だと思います。

 

金(ゴールド)特化型のコモディティ投信には、一例として
三菱UFJ 純金ファンド(愛称:ファインゴールド)
があります。他にもいろいろあるので、ゴールドに興味がある方は調べてみてください(とはいっても、ゴールド価格に連動する投信って、だいたい似たような商品性になりますが)。

 

ちょっと変わり種のコモディティ投信で、原油価格連動型の、
・UBS原油先物ファンド
っていうのも、あります。資産を原油で持つって、イメージ湧きにくいかも、ですが、ゴールドだって、投資信託で持つ場合は、キラキラ輝く金塊そのものをどこかの金庫にしまって保管しているわけではないので、そういう意味では、あまり変わらないですね。

 

要は、株式とは別の形で分散効果を高める意味合いでコモディティを持つなら、それがゴールドであっても、原油であってもいいわけです。
どこかしらのタイミングで、原油が割安だ、と評価できる情報をキャッチして、その情報を信頼できる、と判断したら、
ゴールドではなく原油ファンドを買うのも、アリかもしれません。

 


コモディティ全般に手広く分散投資する投信商品としては、

 

ブルームバーグ商品指数」に連動する
・eMAXISプラス コモディティインデックス
・SMTAMコモディティ・オープン
と、

 

S&P GSCIトータルリターン指数」に連動する
・iシェアーズ コモディティインデックス・ファンド
とが、代表例として挙げられるかと思います(他にもありますが、信託報酬が1%程度のもの、でピックアップすると、このあたりかと)。

 

ブルームバーグ商品指数」の構成比率は、
エネルギー 30.4%
農産物 28.3%
貴金属 20.8%
産業金属 14.9%
畜産物 5.7%

 

S&P GSCIトータルリターン指数」の構成比率は、
エネルギー 57.1%
農産物 18.9%
産業金属 10.9%
畜産物 7.9%
貴金属 5.3%

です(本記事執筆時点で確認できる投信目論見書より)。


ブルームバーグ商品指数」は、エネルギーセクターを3割程度、貴金属を2割程度、としているので、なんとなく雰囲気として、コモディティって、金(ゴールド)とかがそれなりに入っているんでしょ、というイメージには近いかな、と思います。

 

S&P GSCIトータルリターン指数」は、エネルギーが半分以上を占めるような、ちょっと尖った特性のある構成比率になっています。

 

これも、どちらが優れている、というような話ではなく、例えばですが、コモディティ系資産をちょっと厚めに持ちたい、と思ったときに、まず第一候補として「ブルームバーグ商品指数」系の投信商品を考えてみるが、そのタイミングで原油とか天然ガスとか、エネルギー系商品の価格が割安、という情報をキャッチして、その情報を信頼できる、と判断したら、「S&P GSCIトータルリターン指数」系の投信商品を買う、というような判断をするのも、アリかな、と思います。

 

コモディティ系投信商品って、必ず買わないといけない、というものでもないですし、資産形成は株式系投信商品のみでやっています、という方も多いとは思いますが、

 

経済が安定成長している時期と、暴落や調整局面を警戒するような時期とで、適宜ポートフォリオを見直していきたい、ということを考える方なら、
現金+債券+コモディティ
っていう組み合わせが、株式の価値が落ちても他の価値が相対的に上がってくれる、という分散効果を高める意味合いを帯びてくるので、コモディティ系投信商品の存在、頭の片隅にでも入れておくと、よいのではないでしょうか。

 

ではでは。